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四川大地震 学校再建の行方

2011年05月18日
 
【新唐人日本2011年5月19日付ニュース】5月12日で四川大地震から3年。手抜き工事により多くの校舎が倒壊し、5,000人余りの子どもが亡くなったといわれます。では、3年後の今、被災地での校舎の再建はどうなっているのでしょうか。現地の声をお聴きください。
 
2008年5月12日、四川大地震の発生後、北川中学校の校舎が跡形もなく、崩れ落ちました。一方、役所の建物はほぼ無傷だったため、校舎は手抜き工事だったとの疑いを呼びました。
 
2010年9月1日、再建された北川中学校が正式に開校。建築面積は72,000平方メートル、敷地面積は約15万平方メートル。大陸メディアはこぞって報道しました。再建に数億元、日本円で数10億円が使われたといわれますが、市民の反応は冷淡です。
 
範暁さん(四川地鉱局・高級エンジニア):「数億元 10数億元を投じ、豪華な学校を建てました。実際の必要を超えています。必要最低限の建築なら、そんな多額は要りません。これは無駄遣いでイメージ戦略に過ぎません」
 
地震の真相を追究し、4月に逮捕された艾未未さんが公表した動画には、子供を失った親が登場。子供のいた学校はいまだに再建されていないと訴えます。
 
江福海さん(地震で息子を亡くした父親):「今 知りたいのは再建費用の行方です。校舎を再建せずに何をするのです?市政府は地震後 引っ越した後、1年後には役所が新築されました。しかし校舎は3年経ってもまだです。なぜでしょう」
 
現在、手抜き工事を請け負った業者はいまだに商売を続け、学校の指導者は順調に出世を重ね、結局、手抜き工事の責任は追及もされずに、放置されています。これを目にした犠牲者の親たちは陳情を続けました。しかし、役人は責任逃れを続け、中には保証書を書くように迫られた親もいました。
 
劉玉婷(地震で子供を失った母親):「旅館に4日いました。同郷が成都に出張するので私も行こうとすると役人は妨害しました。保証書も書くよう迫りました。陳情はしないという内容です。私は断りました」
 
地震発生以来、手抜き工事を調べてきた譚作人さんは、5年の刑を下されました。“国家政権転覆扇動罪”という罪名です。艾未未さんも犠牲者の名前を調査、整理していたところ、突如捕まりました。
 
さらにネットには、復興資金で私腹を肥やしていた地元首長を暴いた記者や、新たに建てられた校舎の質を暴露した作家が捕まった一方、手抜き工事をした業者は罰を受けていないとの告発が載りました。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 

 

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